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2012.08.24
ニートの就職支援、根本的解決について

 現在、厚生労働省の調査によると、ニート(※)の認定をうけている人数は60万ほどいるといいます。これらニートを引きこもりから脱却させ、就職活動を行っていくことが望まれています。

 こうした社会問題を解決すべく、各都道府県には様々な施設があります。ハローワークやサポートステーション、ジョブカフェなど、様々な若者のニーズに応えるための支援施設が増えてきています。また、ハローワークなどの施設内においても、既卒3年以内のトライアルや、若年者トライアルなど、様々な状況に対応するべく、より細かなサービスが提供されています。

 反面、いくつかの問題が存在します。例えば、これらの各種団体はそれぞれが独自の経験から支援を行っているため、利用者がどの施設を選べばいいのか分かりづらい点があります。それぞれの施設の所管する省庁が厚生労働省や経済産業省であるための違いも、原因としてあるのでしょう。
 これらの施設同士が、各求職者の状況などについて、細かく連携を取ったり、情報を共有するということもありません。これらは総合的な支援というよりも、それぞれの施設が別々に、求職に訪れた際に対応するという、受身的な対応といわざるを得ません。
 また、サポートステーションに至っては、規模自体がとても小さいという点もあげられます。サポートステーションでの就活支援は約半年とありますが、実際のところは予約が殺到しており、初回の面談に1ヶ月ほどかかり、面接も2週間に1回程度行われるかどうか、という状態です。もちろん、支援時期を半年から1年と区切り、対応をしていくのは、長期化を避けためには良策と思いますが、そもそも人と触れ合う機会が少ないため、話すことに慣れていない方に対しては、もう少し手厚く対応する必要があるのではないでしょうか。
 更に、サポートステーションでは対応できない場合や、ハローワークでは手が行き届かない場合の対応にも疑問が残ります。
 現在ハローワークでは、臨床心理士を配置しているところもありますが、やはりハードルがまだまだ高いように感じられます。
 政府は日本再生戦略をかかげ、就労支援に取り組むそうですが、肝心の内容は「ハローワークの強化」となっており、特に、ハローワークに足を運ぶ前の段階にいるニートの支援、例えばニートの社会復帰を支援する団体との連携など、根本的な解決には目を向けていないように感じます。

 若年世代の雇用が確立されない場合、時間が経過すればするほど就労条件が悪化するでしょう。社会情勢の観点から見ても、やはり失業率や雇用条件の悪化は国家としての体力を奪うものです。

(※)「ニート(NEET)」とは
Not in Education,Employment or Training(就学、就労、職業訓練のいずれも行っていない若者)の略で、元々はイギリスの労働政策において出てきた用語。日本では、若年無業者のことをいっています。若年無業者とは、「15~34歳の非労働力人口のうち、通学、家事を行っていない者」をいいます。


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